本来有るべき姿ではなく現状についてなのですが:それぞれの高校では模擬試験の成績を選抜クラスや推薦入試の選考基準にしているので、模擬試験の過去問をかなり丁寧に復習している高校があります。それはそれでいいのではないでしょうか。受験生が最も多いK塾の模擬試験では出題範囲を公立高校の進むペースに合せているのですが、先日市川学園の生徒(高2生)&保護者から相談があったのですが:学校ではいま数学Ⅲ・Cの微分と2次曲線が終ったところですが、模試の範囲は数学Ⅱの三角関数まででしたとの内容でした。確かに中高一貫では1年分以上早く進んでいるのでかなり面食らった感は否めないと思います。さらにK塾でもS台でも模擬試験の問題は試験前に出回っているのでいわゆる:ぶっつけ本番で受験する生徒と、問題の解説まで受けている生徒とでは試験の体を成していません(模試を中間・期末の延長で考えている生徒にはこれはこれで良いのかも知れません。K塾の模試を完全に解説している札幌K塾予備校や北K州予備校などはこの方針を取っています。模擬試験と言うよりも復習テストと言うべき意味合いだと思います)。
数学の研究が(ほぼ)完成したのと同様に入試問題の研究も完成を見たと云っても過言では無いと思います。しかしながらそれをもって:数学の研究者がもう必要ないのか、予備校の講師がもう必要が無いのかというと 答えはNoです。数学の研究も入試問題の研究も表現を変えながら時代と共に変化していきます(同時に進化していきます)。それらを後世に伝える大事な役割を羽立は担っています。日本は受験があればこそこれだけ高度な内容の授業を大学初年度から行えるのです。受験とは学問への第一歩なのです
市川数理フォーラム代表執行役会長羽立健三